長寿企業の知恵を、
次の世代・時代へ継承する
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茂木商事 ”innocently”「お客様の感動的な1日を実現」

オープニング・創業の精神 ~家訓や理念誕生の経緯~

今回のゲストは、innocently 4代目 茂木克祐
innocentlyは、埼玉県大里郡出身の初代茂木幾太郎が明治36年(1903年)に神田富久町に「大里屋呉服店」として創業。昭和7年に新宿へ移転し、貸衣裳専門店へと変更。その後、昭和25年に現在の茂木商事株式会社として法人を設立した。
昭和63年には現在の本社ビル・東京本店を建設。その後首都圏を中心に東日本エリアへの出店を加速し平成22年にはSHOP名称を「innocently」に統一。平成28年にはコンセプト毎に6つのブランドを展開するまでに成長。また、平成29年にはマタニティウェディング専門エージェント「マタニティウェディングナビ」の運営を開始。
「innocently」は、「大切なお客様の感動的な1日を実現する」ためにサービスクオリティを上げ、事業領域を広げている。
今回はそんなinnocentlyの4代目、茂木克祐言葉から、長寿企業の持つ、知恵、先代から受け継がれてきた物語を紐解いていく・・・。

茂木:創業から115年、呉服の会社から始まりまして、今はそれを引き継いで婚礼の衣装、和装であったりウェディングドレスこれを中心に仕事をしております。 その他には、その事業を中心としまして結構式を紹介する事業だったりとか、またはスタジオを運営したりしております。

やはりあの、一つの事業にこう特化しているという店舗は比較的あるんですが、私どもは、その一つ一つを少し尖らせて特徴的にして、ここにしかない価値観というのをテーマにですね、ウェディングドレスでも、自分たちのオリジナルのデザインのブランドであったりだとか、または、ニューヨーク・ミラノから直接買い付けをしてくるその日本に上陸させているドレスであったりですとか、または、マタティーのお嫁さん中心に、専用の商品を作ってですね、そのブランドを作ったりとか。

やはり私ども、その衣装の仕事をするとですね、そのスタイリストがお嫁さんと非常に近い関係でお話をしたり相談に乗ったりと、このようなことがありまして、その中に当然今の時代ですと、おめでた・・・妊婦さんになられてから結婚式を挙げられる方がいらっしゃいまして、その中で、その方たちはなんとか結婚式をしようということになったのですが、実は統計的に妊娠をされると、大部分の方が、経済的な不安であったりとか、またはコンディションの不安であったりとかということで、その結婚式を挙げるってことを諦められてしまうっていうことがたくさんあるってことを目にしてきましてですね

そんな中で私どもは、なんとかしてそれを応援していくことが出来ないかということで、まずは妊婦さん専用の商品を開発しまして、商品のいろんな部分にその工夫創意を重ねて、妊婦さんがいかに楽にそしてデザインとしてもあまりその体型が目立たないという、このような商品を展開をして専用のショップを作ったりですとか。
または、妊婦さんが心配になるというようなことを心のケアからサポートしていきながら、実際にはこんな結婚式ができるよ。または、こんな風にすれば写真だけ残せるよ。場合によっては、出産をした後に、結婚式をするっていう、このような色んなアドバイスをするっていうことをして、よりその妊婦さんに身近に相談をいただける、そんな企業であるということを目指して取り組んでいます

~スタイリストが伝える価値~

いかに人が介在して、そこの中にその高めたスキルの中で、いろんな提案をしたり、コーディネートをしたり、または、その場面によっては心のケアをしたりというようなことをし続けながら、お嫁さんに長時間寄り添いながらですね、当日の結婚式がいかに楽しみになるか、なんかワクワクしてくるっていうことも合わせてサポートしていくっていうことをスタイリストにはしてもらわなければならない任務としてやってまして、そのあたりは、スタイリストへの教育であったりとか、または、トレーニングを通じてお客様への価値観をより高めていくというようなことに力を注いでおります

入社をした時からのその研修トレーニングというのがありまして、おそらくですが、もう同業の中で、最長と言われるぐらいの期間を通じてトレーニングをし続けます。ですので、所謂、デビューと言うか、所謂、お客様を1対1で直接担当するまでに非常に時間をかけてですね、徹底的にそのトレーニングを積んで、そのクリアをパスして、ようやくそのお嫁さんの前に担当として出れるというようなことをする、そんな積み上げる新人教育もありますし。
または、会社の中にも部門として、コーディネートプロモードの所謂センスを上げていく、またはいかにそのスペシャリストのコーディネーターを作っていくかというようなことにも注力してですね、全店舗・全社員に向けて定期的にその研修を行ったり、または、フィードバックをするというような、個別の教育まで含めてですねやるという、この取り組みをしております。

~昨今の結婚事情~

そうですね、社会全般のことで言いますと・・・もう少子化。これが、年々高まってくるというか、子どもの数が少なくなってくるって、これは業界として長期的なスパンでいったら、非常にこう問題にはなっています。

それともう一つは、私個人的な意見も入るかもしれないですけど、所謂、こう・・・まぁ、男性がこうグイグイともう「俺についてこい、幸せにする!」みたいな、こういう人がもう、ちょっと減ったのかなということも含めて、結婚する方たちがちょっと少なくなってるなっていうのは、正直業界としての大きな問題であったりですとか。

なので、婚活事業が非常に盛んになったりですとか、私どもで言うところのそのマタニティーウェディングナビというこの事業が、やっぱり結婚式ってとっても幸せなことだし、人生の大事な記念日になる、こういうことを創出していくっていうような、こんなことに取り組んでいるというようなところでございます。

これから大切になってくるっていうのは、所謂、その結婚式があって、披露宴があってといって、非常に盛大に挙げる。これもうものすごく大事ですし、その人生の思い出になるんですけども、もっともっと大事だなと思っているのが、やっぱりこの1日は、本人の2人であって、それを取り巻く家族のご両親であったり、この方たちにとってのかけがえのない1日。これをどれだけ大事で、あたたかくて、大切な人たちと過ごす時間のある結婚式。これを私たちは創出していきながらそれをサポートしていく、そのドレスの事業・またはその着物の白無垢の事業を通じて、世の中に提供し続けていきたいと、こんな風に思っています。

ここからはテーマに沿って、innocentlyの持つ長寿企業の知恵に迫る。
最初のテーマは「創業の精神」
創業者の想いを紐解き、家訓や理念に込められた想いを紐解く。

茂木:毎朝みんなんが唱和したり、そこについて色々考えたりをするってことで作ってあります、この企業理念。言葉としましては、「人生の大切な1日の為に、優しき愛情と磨かれたクオリティーの提供により、感動的な記念日を創造すること」。

やっぱりたくさんの方がお祝いを持って、もうあの華やかな洋服になって、みんなが集まってお祝いをしてくれるって、そんなにないことなんですよね。まぁよくよく言われることで、人生に3回、自分の為に人が集まるっていうのは、赤ちゃんで誕生した時と、そしてお葬式になる時と、そして結婚式と。もう本人がそれを認識して、本当に感謝を伝えられるっていうのは結婚式の時だけ。この1日っていうのは、もう一生の思い出になって欲しいっていうその想いがありまして、絶対にその残念だったとかもっとこうすれば良かったていうことがないようなことを僕らは全力でサポートして差し上げたい。もうこの想いにつきて仕事をしてましてですね、そんな中で、一生の記念日になるっていうことを、私たちがどこまでできるかというのを挑戦しながらトライしてるっていう、こんな想いの中で今日に至ると。こんな感じです。

例えばですね、その社長室に額に飾ってあって、会社にはあるけど誰も知らない、なんてことが経営理念てよくよくある話なんですが、そうではない。

もう本当に身体に入れて欲しいので、勿論唱和もそうなんですが、例えば、各店舗・各グループごとがその経営理念についての1ワード1ワードについて、これって私たちの仕事にとってどんな意味があるんだろうっていうことを徹底的に議論してもらって、で、私たちの部署でいう、この例えば「やさしき愛情」っていうのは、こういうことをすることだよね、っていうことを本気で話し合ってもらって、座談会と言いますかね、部署も違いながらも、年齢も違う人たちが、一緒になってその言葉の意味を考えて、だったらこうしなきゃいけないね、なんてことを取り組んだりですとか、半年ごとに、この半年間、この経営理念についてはこういうことを私たちの店舗は徹底的に意識して頑張ってきました。っていうことを掲げてですね、勿論、半年後に振り返るんですけども、さらには、1週間ごとにそれが出来てる出来てないっていうことをちゃんとチェックする係を付けてですね、で、点数をつけて、1年間ならすと、出来てる出来てない。じゃあ、次はこれを目指す為に、経営理念に対する目標があって、それが出来てるっていうチャレンジをやらせたりとかしてます。

~理念の浸透~

経営理念ということに関しては、あの達成ということがあると思ってないので、永遠の目標としてそれを成し遂げ続けるという意味では、これが出来たらということは多分ないでしょうけれども、ただ、その想いにちゃんと応えたような素晴らしい仕事をした、または、お客様に本当に感動させたというようなことがあると、年に1人または2人、ハート賞という、あのハートですね、で、ハートのマークのバッジをつけるっていうことをしてます。これは、経営理念に沿った仕事ぶり、お客様をどれだけ感動できるような仕事をしたかということで、そのような表彰をしたりはしております

あの、どうしてもその、こと自体が硬いものになってしまって、私たちが仕事をしてるっていうその現場とその想いっていうのをこう繋げるっていうことが、非常に距離感があるなと思っていまして、そんな意味で、カレンダーに私が出ながら、その言葉を伝えていって、毎月毎月それを実行していくために、っていう、1ヶ月毎、月めくりのカレンダーを作ったりして。皆さんにクリスマスにカレンダーと共に、来年分って言って渡したりそんなことをしています。

~目標を持つ重要性~

目標無き所に信仰なし」という言葉は、よくよく社員に伝えてましてですね、そんな中で、必ず目標、個人の目標でもいいし、ライフワークの目標でもいいし、どんなことについても何か目指すものがあれば、人生がやり甲斐が出てくる。会社も必ず、その半歩も1歩も先に進むっていう、こんな想いから目標をすごく大事にしてます。

ですので、例えば毎年正月になるとミニ色紙を全員に筆ペンで書いてもらってですね、今年1年これをやる!っていうのを、全員が色紙に書いて、で、貼ってるんですね。

そうするとそれはプライベートなことであったりとか、または勿論仕事のこと、で、1つに健康っていうのもやっぱりすごく大事なキーワードなので、仕事の目標・健康目標、これを1こずつ書いてもらうなんて、こんなことをしててっていう、まぁそんな目標を大事にするっていうか、掲げることをとても意義があることとしている中でですね、今はあの所謂、必勝だるまというか、だるまってあの片目を入れて、で、例えば選挙の時に当選するともう1つ目を入れるとかってありますけど、そのようなことを全店舗でしてまして、で、目標、結局スタートする時に片目を入れて、みんなで入れるんですね。で、目標を達成すると、もうやれおめでとう!って言って僕が行ってですね、反対の目を入れて、みんなでイエーイ!みたいなことをやってくってなことを年中やっててですね。

これは1つ終わると次が出てくるもんですから、1つ目をダルマの太郎と名付けてですね、で、2つ目になると次郎。3つ目になると三郎。という、こんなことをやってまして、で、4つ目がくるとですね、今度は四郎なんですが、だるまもコーポレートカラーの緑が太郎から三郎なんですよ。四郎になると、シルバー四郎ということになりまして(笑)で、あの5つ目になるとゴールド五郎と言って、このゴールド五郎はまだないんですけどね、今シルバーが先頭を切ってる店舗なんですけど、そんなことで楽しみながらも目標を作りながら、で、みんなでそれに対して頑張っていこうよっていう空気づくりっていうのがとても大切かなって。

やっぱり社員が生き生きと何かに目指すっていうこのような環境づくりをなんとなくこう、下支えをしながら作っていくっていう、このようなこともしたりしてます。楽しみながらやっています。

~お客様の喜びは、スタッフの心掛けから始まる~

実を言うと、お客様の満足度っていうのは、スタイリストとの関わる試着をした時、ドレスを着た時、白無垢をこう羽織った時っていうこと、勿論ものすごくインパクトの強いタイミングなんですが、実は、私どもの店舗にご来店なさられるって電話をかけてきたインフォメーションのスタッフから、「とっても気持ちいい、なんと結婚式をするところに申し込むのにこんないい方たちなんだ」っていうそのテンションから始まって、お出迎えをするインフォメーションのスタッフであったりだとか、勿論スタッフで。

契約というかお客様のお申し込み頂いたあとはですね、結婚式に向けて、例えば、クリーニングをするスタッフ。糸と針を持ってそのお客様の1cm単位を詰めていくような細かい仕事をするスタッフ。最終的にはそれを結婚式場に配達をしていくスタッフ。
いずれもがですね、勿論チームワークを組んで仕事をしていくんですが、1つに流れていくんですが、それぞれが、糸と針を持っても、当日の結婚式絶対成功してね!って言いながら縫い物をしてる。ちょっとでも汚れがあったらもうありえないっていう、汚れというかですね、気になるところが0パーセントって言って完璧な納品をしていくっていうことを、もう繰り返し繰り返しやっていって、もうこの業界どこにも負けないくらいほんとうるさいくらいやってますんで、これはもう当日、本番の結婚式の大事さ ってことはもう訴え続けているので、その辺りがやっぱりチームワークがないと、私のところ終わったからあとは構わない。こういう仕事でやっぱりその最終的な結婚式当日の満足度が上がるとは思えないので、まぁそれが大事なことということで作っています。

決断 ~ターニングポイント~

続いてのテーマは、「決断」~ターニングポイント~
会社の発展とともに訪れた、過去の苦難。
それらを乗り越えるべく、先代たちが下した決断に迫る!

茂木:色々あるんだとは思いますが、115年経過してきた中で。

1つ目は、太平洋戦争 、昭和20年、東京の大空襲と共にですね、ようやく作ったその店舗が全焼してしまいました。もう家族全員で疎開をしながら、なんとか食いつなぐってなこと。まぁそのあとまた、1年後2年後戻って来て、所謂あの・・・移築をしてですね、木材がなかったので、もうバラックというか木造のその倉庫みたいなとこを、地方から木材を持って来て、掘立で建てて店舗を再開したという風に聞いてます。なんとかそこを乗り越えて来たっていうのが1つ目です。

もう1つは、先達ての東日本大震災。大変な私どもは、東日本を中心に店舗がありますので、全ての店舗の3分の1が休業・閉鎖ということになりまして、または、しばらくもう店舗が動けない状況の中では、自宅待機というようなことをしいれざるを得ないというようなことが続きまして。

また、結婚式そのものを挙げるような状況ではないという世の中の状況の中では、大変多くのそのお申し込みをいただいていた結婚式をキャンセル、または延期ということで、とっても経営を成り立たせられるような状況ではない1年が続きまして、なんとかそれを本当に必死になって乗り越えてきたというのが、大きなターニングポイントです。

私どもも大変だったんですが、結婚式を挙げることを楽しみにしてた方たちにとっても大変な、残念な、または辛い。こうなる状況がある中で、何としてでも、その1組の結婚式に私たちが出来る全力をこう尽くしていこうということで、出来る限りのことをしようというようなことを、私、先代の父からもよくよく言われてたんですが、今日の明日にもうどうにもならないというぐらいな状況の中でも、出来る限りのことをしていくことによって、何とか無事に結婚式が出来たってことがやっぱりあるわけでして、そんな想いをずっとみんなで胸に持って乗り越えてきたというだと思います。

~一つの油断が、大きな事件につながる~

大事な結婚式を、幸せな1日を作るっていう想いでしている中でですね、本当にケアレスミスだったと思うんですが、ある事業所で、お客様との電話をやり取りをした後、電話をおいたその後、お客様のことを、決して悪く言ってたわけじゃないんですが、お客様のことについて隣のスタッフと話をしてた。

実は、ここに電話がちゃんと切れてなくてですね、(お客様に)全て聞かれてしまったと。勿論、お客様向けのトークと本音を言っているその商売としてというか、まぁお客様と喋らないトーク。まぁそこのところが聞かれてしまって、この結果ですね、実はあと1ヶ月に迫っていた結婚式、もう最終段階にきてたと。このお客様が、その聞いてしまった言葉によって、本当に残念な想いになってしまって、もう結婚式なんかしたくないっていうことになりまして、もうこれは何をお詫びしてももう許していただけるような状況じゃないという中で、お詫びに行くという話になったんですが。

私、そこでですね、ご新郎が出てきて、お嫁さんはもう会う事もしたくないと。で、お婿さんが出てこられたんですよ。もう本当に泣いていらっしゃるんですよ。わーわー泣いてて、何でこんな悲しい想いになったんだってことをもう本当涙ながらにおっしゃっていて、楽しみだった、この結婚式がって。

本当今でもほんとやっぱり涙が僕出ちゃうんですけどね。っていう、もうこんなことを絶対にしちゃいけないと。心に誓って、今の経営理念にも載ってるというようなところが1つ。本当にお客様の大切な1日を本当に真剣に何の1点の曇りもない想いで接しなきゃいけないっていう。ここがすごくターニングポイントになった1つではあります。

~4代目 茂木克祐のターニングポイント~

茂木:正確には数えてないですけど、あの・・・そうですね・・・数で言ったら30種類以上は多分やってたと思いますし、あともう1日に3件掛け持ちなんてのは年中やってた話で。それこそこの50年間生きてきて、もう俺よりもアルバイトしてるのを見たことがないくらいやってましたね。

非常に親父はこうハートっていうかすごい優しい性格ではあったんですけど、そのお金ということは、商売・商人として非常に厳しく教えた んじゃないかと思うんですよね。それこそ、小さい頃、子どもの頃からも、本当に100円どうしても無いっていう時にも、しっかりと借用書を書かせてですね、サインをして渡す。返すまではそれをずっと持っていて、で、戻すと破って捨てるっていう。こんなようなことを子どもの頃からしてましたし、ましてやアルバイトができるっていう年代になったら一切お金は、もう本当に自分のことは自分でやれということだったんで、色々遊びたいですし、もう何したいってたくさんやることがあるんで、稼ぎまくったら、気がついたらもう月に70万だ60万だ稼ぐっていうアルバイトやってたんで(笑)。

色んな業種、色んなジャンルに入り込んでアルバイトしましたんで、そういう意味では、発想のバイタリティーというか、ただじゃ負けないみたいな、そういうなにくそ根性みたいなついたような気はしますね。

~お客様からの‟ありがとう”~

やっぱりこの仕事、とっても幸せを応援するお仕事として、個人的にもとてもいい仕事だなという風に感じることがありまして。

実は私、この仕事に就く、もう25年になるんですが、その前に金融関係の仕事におりまして、一営業マンとしてですね、若い時に、行っても行っても、もう成約しても、お宅の金利が高い安いだけの話だよ。とかっていう、こんな、どう頑張ってもこんな感謝されることないんだなって思うようなこんなことを日々をこう過ごした中で、26で私この会社に入りまして、初めて見た光景が、結婚式場に勤務してましたんで、結婚式を終了した後、正に今結婚式を挙げられた花嫁さんとそのお母様がですね、私どもの店舗のところへ来て、「本当に良かったです。もう○○さんのお陰で、本当に幸せな1日を過ごすことができました!」って言って、私どものスタッフももう丁寧に良かったですねって言うんですが、それ以上にもう頭を深々下げられてお礼をされる。

こんなお金をお支払いになられて、当日お客様としてなってる方が、お礼を言ってくるって、只事の仕事じゃないなと、この想いは簡単にただの商売言って片付けてしまうわけにはいかないと。絶対にこういうお客様たちに対してそれ以上の想いで、正にそこが理念にも出てくるんですが、自分の家族の結婚式であるかのように接していこうよと。これをもう心に刻んだそのきっかけでした。それを見ることは、本当にあのカルチャーショックを受けるほど、でも、だからこそ責任を持って素晴らしい仕事だなってことを誇りに思って、今みんなに一生懸命伝えてるところです。

言魂 ~心に刻む言葉と想い~

続いてのテーマは「言霊」~心に刻む言葉と思い~
茂木克祐が家族や先代から受け取った言葉、そこに隠された想いとは。

茂木:先先代の奥さんっていうんですかね、私からすると祖母になるんですが、祖母から、もう小学生の頃だったと思うんですが、こんな大事な言葉だよっていうようなことで言ってもらってたことがありまして、それは、「『人間万事塞翁が馬』と。これを言ってました。
「本当にいい時もあれば悪い時もあるんだよと。でも、くよくよもするなと。いい時には浮かれるな」と。これを小学生の時にですね、1対1で祖母と話をしている時に、「いいかい、克祐・・・」なんて言って教わったことがありまして。おそらくですね、人の歳の生き方ってこともあったでしょうけども、おそらく、その本当に辛いところ・大変なところを乗り越えて来た、妻というかおばあさんとしても一緒にもう夫婦で仕事をしてましたから、そんな中ではそれを乗り越えて来た、そんな思い、いずれそんなことがあってもくよくよすることもないし、いい時があったって浮かれるなよって。おそらく、商売の真髄を教えてくれたのかなと、後になって思ったりはしてますけど。

「いい時に浮かれるなっていうのも、もうそうなんでしょうけど、どちらかっていうと、厳しい時、色んな波がこう襲って来てる時こそ、まぁくよくよするな」と。「必ず一生懸命目の前のこと、または次のことを考えていけば活路は開ける!だから前向いて歩こうよ!」こんな想いにやっぱり今でもなるのは、そんなとこから来てるのかもしれないですよね。

続いて、茂木克祐が現在胸に刻む言葉…

茂木:格言というほどではないんですが、私最近こう好きだなぁと思って、少し人に話したりもするんですが、「人は幸せだから笑うんじゃない」と。「笑うから幸せなんだよ」というようなことを思ってまして、なので、とてもこう笑顔であったり、こう笑い声が出たりっていうこのことがきっと幸せなんだなっていうことを思って、みんなにちょっと話したりはしてます。やっぱり幸せを作り仕事である以上、自分たちが幸せじゃなかったら、多分人に与えるっていうことができないでしょうっていう、こんな想いからそんな話をしたりしています。

やっぱり幸せはこちらから歩いていかないとやっぱりやってはこない、勝手にはやってこないという思いがあるので、自らが幸せになるとそこにはハッピーが近づいてくるよってよく言うんですけどもね。なので、辛い時こそやっぱりくよくよするな。多分、そんな言霊から繋がっているのかなぁなんて思いますけども。

NEXT100 ~時代を超える術~

最後のテーマは「NEXT100」~時代を超える術~
innocentlyにとっての変革・革新を茂木克祐が語る。

茂木:具体的な何かというよりもですね、想いからすると、ここにしかない価値観っていうことを想い続けていくということを大事にしようかと思っています。「他と似たようなことをやっていくのではなくて、私たちはこういうことをお客様へ向けて提案していくんだ!」っていうことの想いが強くなれば、ここにしかない価値観が必然的に生まれてくるのかなぁという風に思ってまして。

経営理念。ともすると、ずっと脈々と続くようなイメージがあるかもしれないんですが、実は、私どもの会社では、すでに3つ目の経営理念になってまして、時代時代と共に、本当にそこがそれを動くスタッフたちが胸に刻まれるような言葉に置き換えていくっていう意味では、変化をしてるってことになるのかなぁと思いますが。

~“憧れられる存在”であるために~

今、現在進行形でもその想いを持ち続けてはいるんですが、全ての方たちからっていうんですかね、私たちと関係する色々な人たちから憧れられる存在であるということを決して忘れずに目指し続けていこうと。正に、目標。永遠の目標として、憧れられる存在ということをテーマに100年後にもあって欲しいかなぁという風に思っています。

innocently 4代目 茂木克祐
ここにしかない価値観で幸せ創造企業として愛情とクオリティーを磨き感動的な記念日を創造し続けてほしい。
この想いは100年先の後継者へ受け継がれていく。

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