Story~長寿企業の知恵~ 「 NEXT100 」
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株式会社 トップウェル
NEXT100 ~時代を超える術~

石田:

最後に、次の100年に向けて変えるべき物、変えない物、会社にとってコアになる部分を伺いたいと思います。

小林:

数年前に、ある経済紙か何かで読んだんだと思うんですけれども、羊羹の虎屋さんの社長さんが仰った言葉で「伝統とは革新の連続である」と。非常に感銘を受けまして、弊社は今年の4月で満105年目を迎える会社でありますけれども、伝統を育てて存続し続けていきたいのであれば、革新の連続をしなければならないんだなと。

会社が100年を経ちますと、勿論良い部分もありますけれども、変な癖であるとか、習慣であるとか、変なDNAみたいな物があちこちにありまして、それを見つけ出しては壊していくということの連続ですね。

朝岡:

トップウェルとして、ここはきちっとキープしていこうという物は何かありますか。

小林:

企業理念にも謳ってあるんですけれども、とにかくこの4つの企業理念をどこまで実践し続けていくのかということが、弊社にとって一番大事なことなのかなというふうに思うんです。

勿論、時代の流れの中で、企業理念も変化をしていくということもあるとは思うんですけれども、大幅に変わっていくということは無いでしょうから、これをどこまで意識して、守っていけるのかというところにかかっているのかなと。

朝岡:

100年後のトップウェルの従業員にこれは言っておきたいということはありますか。

小林:

私の巨大な妄想のひとつではあるんですけれども、早ければ私がこの世にいる間に、貨幣は無くなるであろうと思っておりまして、今電車のSuicaなどで電車に乗れたり物が買える時代ですから、貨幣が本当に無くなるのであれば、世の中はすごい勢いで変わっていくよと。

ですから、家は明治45年からやっている会社なんだよということを鼻にかけていては、昔からやってきてるんだから今もやり続け続けなければ駄目なんだよということでは、次の100年は迎えられないのではないかと思いますね。もっと柔軟性を持って、一番大事なのは、毎年売り上げを上げて、利益を出して社会貢献をしていくと共に社員全員と幸せな人生を歩める様にしていくということが一番大事な訳ですから。

会社が色々な形で変動してく、変化していくと。売る物が変わったり、会社の形が変わっていくということはあり得る訳ですから。そこで変なこだわりみたいな物が強すぎると立ち後れてしまうことがあるのかなと。ですから、常に変革、変革だと。前に進む為に、邪魔な物は取り除いて、良い物は更に良くしていきということの連続なのかなと。