株式会社 東京メガネ
NEXT100 ~時代を超える術~
最後に、次の100年に向けて、変えるべきモノ、変えないモノ、会社にとってコアになる部分を伺いたいと思います。
白山:先ほども話題になりましたが、進化の歴史というのは、日本でメガネが普及し始めた明治時代から150年くらいになります。変化の割合・スピードというのはこれからの時代すごく違うものになると予測しております。同じようなメガネの商売が100年続くのは難しいと思います。
ただ、人々が見るという行為は未来永劫変わらないので、そこに貢献できればいいと考え方をシフトしていって、例えば、先ほども出ましたが、スポーツビジョンというは、運動しながら見るということでこれは人間にとって必要なものなので、これを次のビジネスの核にできないかと考えています。
これからはアスリートのみではなく、一般の方にも、例えば、アンチエイジングなどに応用できないか。子どもの目の発育にスポーツビジョンが深いかかわりが出来るか。これは実際に子どもも目の発育にはスポーツビジョンは関係があるので、普及させていきたいですね。
スポーツという新しい市場ができたのですね。
石田:ここは変わらない困難などはありますか。
白山:メガネというのは非常にわかりにくいという前提で、それをどう払拭していくかが。そんな中で100年以上続けられたのもお客様の信用があったからで、これからもお客様なしでは成し得るものではないと考えていますね。
朝岡:先ほどおっしゃっていた公的な資格というのも信用に関係するのですね。
白山:そうですね。私的な資格を公的な資格に出来るかが、信用という部分でも大事になると思いますね。
朝岡:ビジネスとしてのこれからのメガネ100年というのはどうですかね。後継者へのメッセージなどありますか。
白山:非常に読めないところですね。ただ、先ほども申し上げたように、見るという行為自体は変わらないはず。どんなにメガネが進化しても、人間のオリエンテッドな部分ですから、見ることに対する価値の提供、ミッションや仕事は必ずある。そこに携わっていければ私たちの使命は継続していると言っていいと思います。
朝岡:100年を越える事業を続けるにあたって、信用ということが大事とありましたが、他にありますかね。
白山:うーん。信用に尽きると思います。親から継いできた信用というのは一番の財産と感じています。
次の100年に向け、長寿企業が変えるべきもの、変えないもの、会社にとってコアになるものとは。
100年先の伝承者へ届ける想いとは。