Story~長寿企業の知恵~ 「 NEXT100 」
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株式会社 トーダン
NEXT100 ~時代を超える術~

ナレーション

NEXT100年時代を超える術。トーダンが100年先にも継承すべき核となるモノ。5代目強口邦雄が語る次代へ届ける長寿企業の知恵とは?

石田:

最後に次の100年に向けてここは変えるべき、ここは変えないべきとあると思うんですけれども会社にとってコアになる部分を伺えますでしょうか?

強口:

私たちはカレンダーは文化を伝えるものだと思っていますので、どんなデジタル時代になってもカレンダーを通して文化を伝えたい。そのへんはアナログの強みで活かせるんではないかと思っていますし、生活必需品であるとともにですね、デザインを楽しんだり、それによって楽しくワクワク、ドキドキ、ハラハラするような、生活の中で役立てればいいなということを願って企画をしております。

石田:

10年先を見通して、後継者に伝えたい言葉っていうのはおありですか?

強口:

その時に団扇からカレンダーになっていったように100年後もカレンダーやってるかどうかわからないと思うんですが、生活文化創造企業として、生活の中で役立つような文化的な商品やサービスを提供していきたいなと思っています。

石田:

他のものかもしれませんし、心を豊かにするような商品作りをこれからも考えてらっしゃるということですよね。

強口:

家庭でカレンダーを使っていただく場合は家族のコミュニケーションボードだと私は思っているんですね。

お父さん、お母さん、子供たちがそこに書き込むことによって、今何々ちゃんこういう事するんだなとか、お父さんが酔っぱらって帰ってきても誰それがこういう事すんだなとか、そこに絆を結びつけるための道具としても役立つ。そう思っているんですね。

石田:

おっしゃる通りです。まさに私の家がそうなんですけれどもお互いのスケジュールとかって見せ合う事はないんですけれど、カレンダーに書き込む事によって、あ。そっか。今日遅いんだ。とか言葉を交わさなくても相手がどういう行動してるかわかりますし、一体感というか、家族を感じるところでもあるんですよね。

強口:

それからもう一つは未来計画表と言っているんです。カレンダーに将来の予定を書く時に苦だよと思って書く人はいないと思うんですよ。

未来を考えるときは人はこうなったらいいなとか思って書き込むと思うんで、未来を計画するためにカレンダーに予定を書き入れると私は思っている。

石田:

それもまさに当てはまるんですけれども、私もすごく計画好きなんですね。将来こうありたいとか思う姿を何ヶ月後はこう、1年後はこうっていうのをデジタルで打ち込むのではなくて、自分の手で描く事で世界が広がるんですよね。

強口:

特に私は最近の小さいお子さんにカレンダーを使っていただきたいと思っているんです。それはなぜかというと小学校とか、小さいお子さんたちがカレンダーに予定を書き込むという習慣をつけさせる。あるいは未来の予定をいれることによって、計画性のある子が育つ。

今大人でも全く計画がなくその日暮らしの人も結構いるじゃないですか?でも小さい頃からそういう練習を重ねていると大きくなった時も必ず来週はどうしよう、来月はどうしようと計画性のある立派な大人になっていくと思うんですよ。今の小さい子達には、アナログのカレンダーを使っていただきたいと思います。

ナレーション

株式会社トーダン 5代目 強口邦雄
私利私欲ではなく人々の生活を豊かにし、社会に役立つ生活文化創造企業であり続けてほしい。
この想いは100年先の後継者達に受け継がれていくだろう。