Story ~長寿企業の知恵~ 「 貢献 」
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株式会社 新正堂
貢献 ~地域、業界との絆~

石田:

その他の地元貢献活動は?

渡辺:

小学校5つあったのが1校になってしまった。当時は悩んだんですけど、1校になって見学させてくれる工場とか会社がなくなってしまって。今小学校3,4年生を年に1回工場見学。うちは狭いですけどね。まあやかましいねピーチクパーチク。それも6年くらい続けていまして。

今年は中学校の子たちの職場体験で3日間来てます。男の子と女の子が1人ずつ。男の子は店に出たい。女の子はなんと工場で働きたいと。大変な騒ぎで、新人ですから、若葉マークつけさせて、早くしろって怒るサラリーマンがいるんです、嫌なやつがね。そういう人には「順番に承ります」と言っとけと。少しずつそういうことをやれるのは良いなと思いますね。今させてもらえる場所がないようですね。

朝岡:

地元の学生や若い人の面倒見も良さそうですもんね。

渡辺:

本当に面倒くさい。最初来たお兄ちゃんにプレゼントで羊羹をあげたんです。翌年忠臣蔵の絵本をつくったので、それをあげたんです。そしたらうちにきて、「お兄ちゃんは羊羹だったのに僕は絵本だった。羊羹の方が良かった」って泣かれまして。それから羊羹にしてます。絵本の方が高いのに、無理してあげたんですよ。

朝岡:

コミュニケーションですよ。

渡辺:

そのおかげでお母さんが興味をもってくれて、お子さん連れで来てくれるようになりました。

朝岡:

こういうコミュニケーションって今少ないでしょう?ネット販売もやっているけど地元の直接のコミュニケーションを大事にする。

渡辺:

若い頃愛宕警察の青年部とか、法人会とかに出てたんですよ。その後輩たちのお子さんが来て、「うちの娘がもらってきました」って全然会ってなかったのに来てくれたりするので非常に良いですね。

朝岡:

地元との関わりはこれからも大事?

渡辺:

絶対必要です。

朝岡:

それは4代目の息子さんにも?

渡辺:

言い続けてます。サラリーマンが主役の街だと。新虎通りという新しい立派な通りが出来たけど、裏へ行くと大人のかくれんぼと言いまして、小汚い階段あがっていって、昔綺麗だったママがいて、大社長が飲み過ぎと怒られていたりするんですよ。その新と旧が一体である新橋が良いので、そういうところを大事にしていかないといけないなと思います。