Story ~長寿企業の知恵~ 「 決断 」
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東京物理療法研究所 東京温灸院
決断 ~ターニングポイント~

ナレーション

「決断・ターニングポイント」

これまでに東京温灸院に訪れた苦境、それらを乗り越えるべく、先代達が行った奇想天外な発明、その裏に隠された物語とは?

石田:

これまでの歴史の中で、東京温灸院さんのターニングポイントというのはございましたか?

小宮:

いやー、やはり同族会社でしたので、1代目・2代目・3代目。やはり本社ビルがあったんですけれども、それをやっぱり相続でバラバラに売却することになってしまいまして、それで一応自社ビルの一番上の階で、温灸院やってたんですけども、それをやっぱり手放すことになりまして、で、今の四谷のところに引っ越す時が一番大変でした。

朝岡:

あぁー、自社ビルを・・・

小宮:

売却して。

朝岡:

売っちゃって、それで引っ越した。それ、いつのことですか?

小宮:

それがもう18年になります。

朝岡:

ごく最近ですよね!

小宮:

そうです、ごく最近!

朝岡:

だいたい、長寿企業のターニングポイントって、太平洋戦争だとか関東大震災だとか色々あるんですけど。

小宮:

その頃は、そんなになかったと思います。

朝岡:

かえってその、自社ビルを売って、移転する時が?

小宮:

一番大変でした。

朝岡:

大変だったんだー

小宮:

やっぱり、換気扇も移さなきゃならないし、それなりにご近所さんもありますし、やはりそこがまとまるまで・・・

朝岡:

あぁ、そう。そうですか。

小宮:

はい。大変でした。

朝岡:

その頃は、先代だったんですか?

小宮:

その時は、先代でした。

朝岡:

先代で。

小宮:

はい。

朝岡:

それ、見てて?

小宮:

私は見てなかったんですけど(笑)すみません(笑)

朝岡:

あと、このもぐさをこれだけ大量に使うわけですから、供給とかその品質の維持、まぁ秘薬はね勿論作んなきゃいけませんけど。そういったあと、技術的なスタッフとかの養成もどうやってらっしゃるんですか?

小宮:

もぐさは、一度中国の方に仕入れていってたんですけど、今中国の方が人件費とか諸々高くて、今はやっぱり日本のもぐさの方が。なので、去年・一昨年くらいから入れ替えました。

石田:

もぐさというのも、色々種類があるのか分かりませんけれども、選別こだわってらっしゃるんですか?

小宮:

はい。そうですね。やはり、良すぎるもぐさだと温度がなかなか合わないので、やはりこのくらいの粗いもぐさにするのに、何回も工場で精製して頂いて、それで今使ってるのと比べ合わせて、そこから発注するようにしています。

朝岡:

もぐさっていうのは・・・もぐさっていう草があるんですか?

小宮:

あと、ヨモギですね。

朝岡:

ヨモギなんだ!!!(石田さん)知ってた?

石田:

あっはははははは(笑)いや、実は私もですね、昨日体験させて頂きながら、「あっ、そういうことですか!」っていう、ちょっと目から鱗だったんですけども(笑)

朝岡:

なんだ、昨日知ったのか(笑)

石田:

あははは(笑)

朝岡:

あっ、でもヨモギね。

石田:

ヨモギって・・・

小宮:

消炎効果もあるとか言われてますし。

石田:

はい。

朝岡:

なるほどねー。そうですか。細かいことにもね。
あと、スタッフって、長くいらっしゃる方が多いって仰いましたけど、

小宮:

そうですね。

朝岡:

毎年毎年、新人を採用するってことはない?

小宮:

そうですね−、今はないですね。一番長くて35年ですね。

朝岡:

おぉー!ベテランですね!

小宮:

ここ10年ちょっとは誰も変わっていない状態なので。やっぱり来てくださる方も、顔を知ってた方が安心感がありますし、

朝岡:

そうですよね!

小宮:

しょっちゅうしょっちゅう変わるのは、やっぱりちょっと不安がありますので。

朝岡:

なるほどね。そういう独特のものもあるわけですね。

石田:

さぁ、それではですね、小宮さんご自身のターニングポイントを伺いたいんですけども。

小宮:

やはり、3人子どもを育てて、それまで専業主婦だったんですけれども・・・この会社ほんとは弟が継ぐはずだったんですね。それがまぁ医者になったものですから、老人ホームとかもやりまして。で、そちらの方がとても忙しくて、で、私がたまたま鍼灸師の免許を昔取っていたので、で、子どもがある程度大きくなった時に、今から7〜8年前ですか、急にやってくれと父に言われて、で、そこから一度もバイトとか働いたことないんですけれども、急にやることになってしまいまして。はい。

朝岡:

ほぉー、でもそれあれでしょ!経験ってものは何事も必要だって言われますけど・・・

小宮:

そうなんです!

朝岡:

まぁ今いきなり社長っていうのは・・・

小宮:

いきなりなってしましまして、で、私自身温灸していたので、来て頂いてる方とは面識があるので、やっぱり全く知らない顔ではないので、その点すごく皆さん受け入れられてもらいました。

朝岡:

そうですか。いや、しかし、やっぱり人生ね、

小宮:

なにがあるかわからないですね。

朝岡:

平凡な…平凡なと言っちゃなんですけれども、お子さまいらっしゃって、主婦業やってて、で、まぁ家業というか東京温灸院は弟がやるだろうと思っていたところが、突然お父さんからやってくれって言われて…ねぇ?へえー。

石田:

へぇー。

小宮:

びっくりでした。

朝岡:

びっくりでしたね。もう落ち着いているんですか今は?

小宮:

今は落ち着きました。

朝岡:

社長業の方は?

小宮:

はい、やっと。

朝岡:

色々と?

小宮:

色々と。

石田:

あはは(笑)

小宮:

で、下の階で弟もクリニックやってるんで。

朝岡:

あ、開業なさってる。

小宮:

だからやっぱりお互い結構話す機会が多いので、

朝岡:

なるほどなるほど。

小宮:

すごく心の支えになってます。

朝岡:

ねー。そうですかー。

石田:

今あの、不妊治療が目的でいらっしゃる方も多かったりとかして、やはり女性のお客様も多いので、小宮さんね、やっぱり女性目線で色々お話しになることも?

小宮:

そうですね。やっぱり不妊の治療をされている方は、話しやすいとは言って頂いているので、やはり一生懸命話は伺うようにしてます。

石田:

既に出産を経験されてますからねぇ。

小宮:

そうですね。

朝岡:

こういうその所謂西洋医学のね、「はい、お薬!」「はい、症状は?」ってこうパターンが決まってて、「はい、お薬!」とか「はい、手術!」とかそういうのと違って、こう話ながらの中で安心してもらったり、施術なさるというのはとても大事なんでしょうね。

小宮:

そうですね。やっぱり心と自律神経って密接に繋がっているかなってところがあるので、やはり治療した後にお話したりとか、することによって、すごく心が打ち解けていくって言いますかね。

朝岡:

あぁーそうですねー。