innocently(茂木商事 株式会社)
決断 ~ターニングポイント~
色々あるんだとは思いますが、115年経過してきた中で。
1つ目は、太平洋戦争、昭和20年、東京の大空襲と共にですね、ようやく作ったその店舗が全焼してしまいました。もう家族全員で疎開をしながら、なんとか食いつなぐってなこと。まぁそのあとまた、1年後2年後戻って来て、所謂あの・・・移築をしてですね、木材がなかったので、もうバラックというか木造のその倉庫みたいなとこを、地方から木材を持って来て、掘立で建てて店舗を再開したという風に聞いてます。なんとかそこを乗り越えて来たっていうのが1つ目です。
もう1つは、先達ての東日本大震災。大変な私どもは、東日本を中心に店舗がありますので、全ての店舗の3分の1が休業・閉鎖ということになりまして、または、しばらくもう店舗が動けない状況の中では、自宅待機というようなことをしいれざるを得ないというようなことが続きまして。
また、結婚式そのものを挙げるような状況ではないという世の中の状況の中では、大変多くのそのお申し込みをいただいていた結婚式をキャンセル、または延期ということで、とっても経営を成り立たせられるような状況ではない1年が続きまして、なんとかそれをもむ本当に必死になって乗り越えてきたというのが、大きなターニングポイントです。
私どもも大変だったんですが、結婚式を挙げることを楽しみにしてた方たちにとっても大変な、残念な、または辛い。こうなる状況がある中で、何としてでも、その1組の結婚式に私たちが出来る全力をこう尽くしていこうということで、出来る限りのことをしようというようなことを、私、先代の父からもよくよく言われてたんですが、今日の明日にもうどうにもならないというぐらいな状況の中でも、出来る限りのことをしていくことによって、何とか無事に結婚式が出来たってことがやっぱりあるわけでして、そんな想いをずっとみんなで胸に持って乗り越えてきたというだと思います。
~一つの油断が、大きな事件につながる~
大事な結婚式を、幸せな1日を作るっていう想いでしている中でですね、本当にケアレスミスだったと思うんですが、ある事業所で、お客様との電話をやり取りをした後、電話をおいたその後、お客様のことを、決して悪く言ってたわけじゃないんですが、お客様のことについて隣のスタッフと話をしてた。実は、ここに電話がちゃんと切れてなくてですね、(お客様に)全て聞かれてしまったと。勿論、お客様向けのトークと本音を言っているその商売としてというか、まぁお客様と喋らないトーク。まぁそこのところが聞かれてしまって、この結果ですね、実はあと1ヶ月に迫っていた結婚式、もう最終段階にきてたと。このお客様が、その聞いてしまった言葉によって、本当に残念な想いになってしまって、もう結婚式なんかしたくないっていうことになりまして、もうこれは何をお詫びしてももう許していただけるような状況じゃないという中で、お詫びに行くという話になったんですが。私、そこでですね、ご新郎が出てきて、お嫁さんはもう会う事もしたくないと。で、お婿さんが出てこられたんですよ。もう本当に泣いていらっしゃるんですよ。わーわー泣いてて、何でこんな悲しい想いになったんだってことをもう本当涙ながらにおっしゃっていて、楽しみだった、この結婚式がって。
本当今でもほんとやっぱり涙が僕出ちゃうんですけどね。っていう、もうこんなことを絶対にしちゃいけないと。心に誓って、今の経営理念にも載ってるというようなところがが1つ。本当にお客様の大切な1日を本当に真剣に何の1点の曇りもない想いで接しなきゃいけないっていう。ここがすごくターニングポイントになった1つではあります。
続いて、4代目 茂木克祐のターニングポイント
正確には数えてないですけど、あの・・・そうですね・・・数で言ったら30種類以上は多分やってたと思いますし、あともう1日に3件掛け持ちなんてのは年中やってた話で。それこそこの50年間生きてきて、もう俺よりもアルバイトしてるのを見たことがないくらいやってましたね。
非常に親父はこうハートっていうかすごい優しい性格ではあったんですけど、そのお金ということは、商売・商人として非常に厳しく教えたんじゃないかと思うんですよね。それこそ、小さい頃、子どもの頃からも、本当に100円どうしても無いっていう時にも、しっかりと借用書を書かせてですね、サインをして渡す。返すまではそれをずっと持っていて、で、戻すと破って捨てるっていう。こんなようなことを子どもの頃からしてましたし、ましてやアルバイトができるっていう年代になったら一切お金は、もう本当に自分のことは自分でやれということだったんで、色々遊びたいですし、もう何したいってたくさんやることがあるんで、稼ぎまくったら、気がついたらもう月に70万だ60万だ稼ぐっていうアルバイトやってたんで(笑)
色んな業種、色んなジャンルに入り込んでアルバイトしましたんで、そういう意味では、発想のバイタリティーというか、ただじゃ負けないみたいな、そういうなにくそ根性みたいなついたような気はしますね。
~お客様からの‟ありがとう”~
やっぱりこの仕事、とっても幸せを応援するお仕事として、個人的にもとてもいい仕事だなという風に感じることがありまして。
実は私、この仕事に就く、もう25年になるんですが、その前に金融関係の仕事におりまして、一営業マンとしてですね、若い時に、行っても行っても、もう成約しても、お宅のの金利が高い安いだけの話だよ。とかっていう、こんな、どう頑張ってもこんな感謝されることないんだなって思うようなこんなことを日々をこう過ごした中で、26で私この会社に入りまして、初めて見た光景が、結婚式場に勤務してましたんで、結婚式を終了した後、正に今結婚式を挙げられた花嫁さんとそのお母様がですね、私どもの店舗のところへ来て、「本当に良かったです。もう○○さんのお陰で、本当に幸せな1日を過ごすことができました!」って言って、私どものスタッフももう丁寧に良かったですねって言うんですが、それ以上にもう頭を深々下げられてお礼をされる。
こんなお金をお支払いになられて、当日お客様としてなってる方が、お礼を言ってくるって、只事の仕事じゃないなと、この想いは簡単にただの商売言って片付けてしまうわけにはいかないと。絶対にこういうお客様たちに対してそれ以上の想いで、正にそこが理念にも出てくるんですが、自分の家族の結婚式であるかのように接していこうよと。これをもう心に刻んだそのきっかけでした。それを見ることは、本当にあのカルチャーショックを受けるほど、でも、だからこそ責任を持って素晴らしい仕事だなってことを誇りに思って、今みんなに一生懸命伝えてるところです。
続いてのテーマは,「決断」~ターニングポイント~
会社の発展とともに訪れた、過去の苦難。
それらを乗り越えるべく、先代たちが下した決断に迫る!