株式会社 江戸清
言魂 ~心に刻む言葉と想い~
うちの父が消防団の団長だとか、山下町町内会の会長をずっとやっておりまして。「世のため、人のため、地域のため」。これがうちの父の口癖でした。
私もそういう言葉を聞きながら、子供の頃から消防団に入りたいなとか、人の役に立ちたいなとか、そういうようなことを考えましたね。
あとはやっぱり、「感謝する心を忘れてはいけない」。私の座右の銘でもあるんですが、「報恩感謝」。“恩に報いて、謝る心を感ずる”報恩感謝ですね。
やっぱり人は一人では生きれない。うちの会社を引き立ててくれる人がいるから生きていくことができる。ですからそういったものに常に感謝の気持ちを。
例えば何か言われたとしても、その言われたことで我々が気づきを持つことができる。そしたら感謝ができるよねって。だからそういうふうに常に人に感謝をするという気持ちを忘れてはいけないというふうには思っています。
続いて、4代目代表 高橋伸昌が現在、胸に刻む言葉・・・
好きな言葉として、史記の中で“桃李不言 下自成蹊”。これは今の成蹊大学の“成蹊”という言葉がそっから生まれてきているわけですけれども。あとはやっぱり“徳不弧 必有燐”。徳は徳を積んでいれば、世の中のためになにかやっていれば、自分は孤独になることはない。困ったときは必ず隣に友が現れる。
そういうようなことはいつも心の中に。だから、「世のため、人のため、地域のために」やることによって、会社が良くなったり、会社が良くなればうちの従業員たちも良くなる。
うちのステークホルダーも例えば取引業者も金融機関も、みんながその果実を分かち合うことができる。やっぱりウィン・ウィンの関係それこそが永続の関係だと思いますけど。
あとは、私が自分で思ったことはですね、色んな本を読んでますと“日蓮聖人”だといいますよね。“汝須く、一身の安堵を思わば、先ず四表の静謐を祷らん者か”。自分が良くなるためには人が良くならなきゃいけない。
“たらいの水”って話もありますけど、たらいの桶の中に水を張って、この水が金だとしたら・・・金が欲しけりゃ全部寄せたら手前の壁にみんなぶつかってみんな向こうの方に行ってしまう。でも、ちょっと向こうの壁に手でポンって当てたら、自然に(戻ってくる)。こういう事がすごく大事なんだろうなっていうふうに思いますね。
最近の若い企業、伸びてきている企業も、自分たちだけでやっているんだっていう会社もある。そういう色んな社長と会うとね、「俺達がやってるんだ!」みたいなね、でも、いつかどこかでそういうものっていうのは、長く経営をすると変わっていくのかな。若気の至りじゃないですけど、そういうものを気づいて学んだものが更に長く生き延びていくと思ってますね。
~前職で言われた言霊~
野村證券っていうのはね、当時から“ノルマ證券”と言われてましたから、これがいいかどうかは別にして、「数字は人格だ」って。「営業マンとして、上げた数字こそ人格だ」って「数字を上げないやつは人格がないんだ」っていうこと。
一方で、会社の社是として、“顧客第一主義”ということを挙げて、お客様は神様ですみたいなことがあったんで。やっぱり数字を上げる、顧客を第一に考えるこれがうまく行ける人間がスーパーセールスマンなんだなって。
利益だけを求めると・・・会社にとって利益って絶対大切じゃないですか。だから、証券会社にとっても、手数料収入っていうのは必要なわけですね。この手数料を上げんがために活動すると、違った方向に行く。
会社もそうですよね。利益を上げることだけを目標にしたらば、何やってもいいって話になるじゃないですか。そこにどういう壁というか・・・どういう安全面を用意するのか。
でも当時はそのこと「数字が人格だってすごい会社だな」って。一種の宗教みたいなものですよね。びっくりしました。
続続いてのテーマは「言魂、心に刻む、言葉と想い」
高橋伸昌が、家族や先代、恩師から受け取った言葉、そこに隠された想いとは?