株式会社 土橋園
NEXT100 ~時代を超える術~
それでは最後になりますが次の100年に向けて変えるべきもの変えないもの、土橋園さんにとってコアとなる部分を伺えますでしょうか?
土橋:やっぱり「一所懸命」って言葉が好きでしてね、「一生」っていうより「一所」、一つのところに命をかける。やっぱりこれではないかなって思って。やっぱり次の200年を目指すにはこの赤坂で一所懸命やるということではないかなと思ってます。
朝岡:しかもやっぱりその赤坂一ツ木通り創業の地でね、ずっとやってらっしゃるのはまさに一所懸命でね。
土橋:はい(笑)
朝岡:ね!一つの所にね、命をかけてらっしゃるってそれはとてもそれはよくわかる言葉ですけれども、老舗にとって何が大事かってそれぞれに色々あると思うんですけどね、長寿企業土橋園さんにとっても長く続いてこれが100年後にもつなげていくために大事なものって一つあげていただくとするとなんだとお考えですか?
土橋:やっぱり現状維持ではなく現状打破だと思います。いつも変えていくということじゃないでしょうか。トップがいつも何か考えていくと。で、やっていく。失敗は問わない。その精神でやっていくことが結果的に続くことになるんだろうと思います。守ろうとして守れるもんじゃないので。やっぱり攻めていって、初めて守れるのではないだろうかなって。それはやっぱり200年でも続けていける秘訣かな、企業の生き残る道かなというように考えてますけど。
朝岡:どうでしょうこれからも、ここまでもお茶の可能性随分広がってきてるんですけど、これから100年先を睨んだ時に、まだお茶の可能性って広がっていく気がしますか?
土橋:お茶の葉っぱがどうなるかがわかりませんけど、日本ではペットボトルですけどやはりヨーロッパなんかではまだまだ緑茶って形では広がりありまして、それからさきほどお話があったかと思うんですけど日本料理と同じようにアジアなんかでもどんどん広がっていくということあるんで。そういう意味でお茶ということにかかわらず飲み物というように考えていけばいいんじゃないかなっと思ってます。
もちろんお茶の葉が基本ですけどそれ以外にも別に美味しく飲むものが何なんだろうかお料理に合うもの何に合うもの。それから時に合うもの。団欒の時に合うのかゆったりしたい時に合うのかとかそういうものの中でお茶というのは健康にも非常にいいんでね丸ごと飲んでもいいかと思うんでそういう広がりですか、今度・・・嗜好品であるものが健康食品にもなっていくんだろうなって思ってますんでそういうものかなと思ってます。
最後にですね、社長ご自身の今後の展望というものを伺いたいんですけれども。
朝岡:これやってみたいとか。まだこれやってみたいとか。
土橋:そうですね。もう少し世界にはばたきたいですね。やっぱり日本の中だけでなくてワールドティーエキスポとかそういうのも出てるんですけれども。海外に出た方がお茶の可能性が無限に感じるような気がしますね。無限というとオーバーですけど日本っていうとお茶っていうとどんどんどんどんこうなる(狭くなる)感じがするけど、向こうだとどんどんこう広がっていくような気がしますんで、その辺はターケットに頑張っていければと思ってますけど。
朝岡:なんかこの間ニュース見てたらヨーロッパとの関税なんかもね、もっと輸出しやすくなる流れっていう風にニュースで聞いたりしたから、なんか流れはまた土橋園さんのヨーリッパへ向かうー!みたいなあるのかな。
土橋:海外の場合ってのは、やっぱりアメリカっていうのは必ず有機なんですよね。日本みたいに肥料をいっぱいやるんじゃなくてやっぱり有機栽培、無農薬、有機栽培ってのがキーなんで。一番最初にお話ししたと思うんですけど、静岡のお茶農家さんとも話して有機の茶園にしてくれということで有機茶園にするのに三年くらいかかるんですけれども、それは今徐々になってきたんで、一所懸命農家さんにお願いして。有機栽培しますと本当に大変なんですね。要するに殺虫剤とか撒けませんから無農薬とかにしますんでお茶を狩る人が虫刺されとか本当に大変なんですよ。それをお願いするのはしんどいんですけど、一所懸命に売りますからお願いします!と(笑)それは長年のお付き合いの中でね「お前が言うんなら徐々にやってやろうか」みたいな話をしてくださってるんですが。
朝岡:そうですか。これからね、またさらなる世界の、世界の土橋園っていうのは本当に広がっていきそうですね。
土橋:できたらいいですね。
土橋園 土橋武雄
現状を打破し初めて守れることがある。
時代が変化し、お客様が変わっていっても、失敗を厭わず常に考え、常に変えていく。
そして、お茶の可能性を世界中の人々へ伝えていきたい。
この想いは100年先の後継者へ受け継がれていく。
NEXT100年、時代を超える術。
次の100年へ向け、革新を続ける中で、土橋園にとって継承すべき「核」となる
そして5代目 土橋武雄が次代へ届ける長寿企業の知恵とは。