株式会社 ちんや
伝燈 ~受け継がれる伝統~
実は、これなんですけど、「すき焼き思い出ストーリー」っていう(本)のを一昨年作りましてですね、作り始めたのはその5年前・・・5年ほどかけて、すき焼きの思い出をあったら文章に投稿してくださいませんか、という呼びかけ5年ほどしまして、70個ほど集まりました。それを一昨年創業135年だったもんですから本にまとめて、これを残していこうと後世の人にもすき焼きってこういうもんだよって昭和のすき焼きってこんな感じだったよって。
朝岡:一般の方の思い出を・・・
住吉:そうですそうです
朝岡:綴って。(本を見ながら)今じゃ海外にいらっしゃる方が30年前に食べた話ですとか大正10年からの物語とか、いっぱいありますよー!ほんの10行くらいの思い出とかがいっぱい集まってるんですね!
石田:へー。
住吉:そうですね!
朝岡:そうだよ、思い出ってこういうもんだね。
石田:そうですね。
朝岡:強烈な部分がすごく残ってて。
住吉:うちのおじいちゃんはすき焼きこんなんだったとかね。
朝岡:特に印象的だったエピソードというのはあるんですか、この中の。
住吉:一番ありがたかったのは、「自分は5代目です」っていう投稿してくださった方がいて、客の5代目なんです。お客様が・・・
朝岡:代々来てて、ちんやさんに。
住吉:見えてくださってるっていうのを、それを細かく書いていらしてですね、10年前はこういうことをしたですとかね、その時に参加してたのは曽祖父と祖父とだけであるとか誰であるとか、そういうことを書いてくださっていてですね。私6代目ですけど、店の主人の何代何代ってよく聞いたりしますでしょ?お客さんの何代目って意外となかったりして。話には聞いてたりするんですけど、はっきりと文章にして送ってくださった。で、本当に5代来てるお客様でいらっしゃると。
石田:よほど愛されて信頼されていらっしゃるんですね。
住吉:そういう風に思いましたね。
朝岡:5代続けていらっしゃるってだいたいお店も続いてなきゃお客様も5代来ないですからね。
あーそうですか。そういうお客さんが今も思い出を作りにちんやさんにいらっしゃってるんですよね。
6代になるかもしれない。
朝岡:そうですよね。
住吉:(5代きてくれているお客様の)お子さんがいたりすれば。
朝岡:そうですね。
住吉:そうこうしているうちにおじいちゃんも亡くなっちゃったりするんですけど、後の世代が登場してしてますから。この方々も(5代きてくれているお客様の)どうでしょう・・・20年くらい経てば自分も社会人になって稼ぎができてくれれば、次の代っていう風に・・・デートで来ていただいたり。
石田:これからもそういう素敵な思い出が作られていくんでしょうかれども、サイトのほうで今も募集されてるんですよね?
住吉:そうですそうです。ネットでも募集してます。
石田:ということはこの(「すき焼き思いでストーリー」)続編が出るかもしれないということですね?
住吉:そうですね。また溜まってきたら出したいと思ってます。
朝岡:135年とか節目じゃなくて、2年に、3年にいっぺんとかね。オリンピックみたいにこういう思い出ストーリー・・・なんとかみたいな感じで繋がっていくといいですよね。思い出が本当繋がっていきますよね。
受け継がれる伝燈。
創業以来、代々受け継がれている書物や品物・・・。
そこに隠された想い、物語とは・・・