有限会社 日本橋弁松総本店
NEXT100 ~時代を超える術~
石田:
最後に次の100年に向けて変えるべきもの、または変えないもの、会社にとってコアになる部分を教えていただけますか?
樋口:うちのお弁当はうちのお弁当は味が非常に独特のため万人受けしません。
100人いて90人に嫌われたとしても10人が熱狂的なファンになってくれればそれで良いと思っていますので。お客さんに変に迎合しないで、この味をひたすら守っていきたい。守らないといけないと思っています。
変えていこうかなというところはあるんですか?
樋口:弁当というは非常に自由なものだと思っています。
うちはこの味というくくりは根本的にありますけど、今デパ地下行けば色んな種類のお弁当が出ています。和食に限らず洋風、中華、色々出ています。さらにネットで見たりするとキャラ弁のもの凄い手のこんだ、色んな表現方法があります。うちも味は絶対変えちゃいけませんけれども、表現方法は何でも自由だと思っています。
もう100年こえてますけど、これから100年後に弁松屋を継いでいる後継者がいたとして、その方にどんなメッセージを伝えていきたいと思いますか?
樋口:味は変えないで続けてくれということと、本当にその代で自由にやっていいと思うんですね。
何から何まで先代と同じにする必要はないと思うので、その代の当主と一緒にやってくれた職人たちの個性が出るような時代をその都度つくってもらいたい。色んなシリーズもの、水戸黄門とかスターウォーズとか、パート3が良かったとかあるじゃないですか。そういった感じで何代目の時代は面白かったとか、あとからお客さんに振り返って言われるような、自分の個性を出してほしいですね。
最後のテーマは「NEXT100年」〜時代を超える術〜。革新を続け、100年先にも継承すべき核となるものとはいったい。長い歴史と共に先代達が綴り、時代を超えて語り継がれて来た弁松の物語。八代目樋口純一が語る、次代へ届ける長寿企業の知恵とは。