Story~長寿企業の知恵~ 「 NEXT100 」
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株式会社 まるや八丁味噌
NEXT100 ~時代を超える術~

ナレーション

最後のテーマはNEXT100、時代を超える術。
100年後にも変えない「まるや八丁味噌」にとっての核。
そして、次代を超え、変える必要のあるものを浅井信太郎が語る。

浅井:

トップの姿勢が極めて大事だと思います。トップが自分に正直であること。それを同時に、社員に対して正直であれることなんですね。自他共に正直に正しく来きること、正しく事業を運営すること。
息子がやれるかどうかわかりませんけども、次の世代には、これをやって欲しいなぁと。私も1回グレたことがありましたけども、そういう風にして今生きてる気がしますので、いつかはそういうところになってもらえるような事業主であって欲しいなと。それが変わらずこう継続できてくれたらいいなと思います。
これは、私ども八丁味噌、2つの八丁味噌が決めていること。「木桶で作りますよ。そして2年以上は必ず熟成させますよと。そして木桶の上に味噌の2分の1の石を円錐型に乗せる。そのできたものは一切加熱をしたり、ものを加えたりしてはいけない。」このものを作り続けてもらうこと。これが今もそうですが2社の約束事であります。これを守れるようにして欲しいなと思っています。

先ほど、物理的なものを申し上げましたけども、さらに大事なことは、社員の方たちが安心して働ける、正直に働ける環境、これが品質を作ります。今もまさにそう思っています。品質は社員の顔、社長もそうなんですけども、この人たちと従業員と、経営者もそうなんですが、この人たちの想いがそのまま品質になると思っています。実際そうだと思いますが、こういう品質をしっかり守っていけるようにしたい。
そのためには、家訓の一つであります、従業員を大切にすること。これが出来れば品質は守れる。お客様に対しての品質は守れる。これを、是非是非、次の代も、このまず自覚してから何でしょうけども、やってくれたらいいなと思っています。


~長寿経営を続ける上で大切なこと~
浅井:自分の丈、身の丈があるなぁと。無限大に無いので、身の丈を知ることだなぁと。そして、それに沿ってすることだなぁと。私だったら味噌ならば、味噌の生産量・販売量、そして誰にこの商品を使ってもらいたいのか、このことをよくしっかりすることだと。
時として、この商品が行くべきでないところに商品が行ってしまうと、価値が下がります。これをするべきではないと。身の丈を知ることと。
もう一つは、どうしてこの2軒が今日まで在り得たのか、存続し得たのか、実はもう1軒のカクキュー八丁味噌さんです。この方があったおかげで、私どもが残っています。カクキューさんもそう言ってらっしゃいますけども、そんなことはない。カクキューさんがあったおかげで私どもがある。このライバルを大事にすることだと。このライバルの信頼を担っている。この信頼に非常に応えることだ。そして、この品質を守り続ける。そして、この顧客を守り続ける。そういうことを2社ですることだなぁと。でも、あくまでもライバルです。それがこう素敵なライバルでありたいなぁと思っています。そういうことを継いでくれるといいなぁと思っていますし、今も私は継続中です。

ナレーション

まるや八丁味噌、代表取締役社長浅井信太郎が、
次代へ届ける長寿企業の知恵…。

「正直に正しく生きる」

自分に正直に
社員に正直に
お客様に正直に

正しく事業を運営する
作り手の想いが高い品質を維持し
伝統製法を守り続けていく

この想いは100年先の後継者へ
受け継がれていく