株式会社 まるや八丁味噌
貢献 ~地域、業界との絆~
私も子どもがいます。2人子どもがいて健常に生まれてきてくれて、そして社会に貢献してくれています。
そして、ある時、ハンディを背負って生まれてきた子もいます。そういった方との接点もありまして、そういった方たちの側に立つことも大事だなぁと。企業人として出来ること。特に私は、自分の会社を息子と一緒にやってますけども、こういった方たちと寄り添うことも、毎日じゃありませんけども、出来るときにそういうことを、社会奉仕と言えば聞こえはいいでが、緒になること。
そして、そうしていると、お聞きしたことは、そういう福祉団体の人たちは、お金が欲しいわけじゃないと言われる。お金が欲しいわけじゃなくて、この子たちが社会に将来自立するときに、社会と接点がないんですよ。それで、そういう社会と接点出来る場所を作って欲しい。これは、その係りの人からの強い要望でした。
多少、言葉がハンディであったり、或いは、歩き方が正規の歩き方じゃなかったりしますけど、でも、パンを作って一生懸命300円ですって言って、300円もらって、まぁこのことができるような機会を作ってあげることを望まれた。それが一番の望みだということなので、じゃあこれをしよう!ということで、ちょっとそういう方たちと関わることをやるようにしています。
もう一つ、企業人として最後に一番大事なことだと申し上げますが、日本に八丁味噌を作る蔵元が2軒あります。私ともう1軒、旧の東海道の北側にもう1軒。私が南側にあります。この2軒は、共に1600年代からこの商いをやっています。
もう1軒は、今で言うなら、カクキュー八丁味噌さんっていう、私の最もライバルです。まさに、敵とは言いませんけど、ライバルです。一番の商売敵であります。
この方が、まぁライバルっていうのは実は敵ではないんですね。その方と、先祖、ずっとこう2軒が東海道のならびに同じ商いをしている。同じような業績をあげている。時には、私ども大変衰退する時もありましたけども。
この方ともう1軒の八丁味噌と非常にライバル関係である。いいのは、引きずり下ろすライバルではないこと。そして、ある意味では、高めるライバル、勿論、商いを上手くしようと上手にしようと努力するわけですが、お互いの努力を認める。私ももう1軒のライバルをいつも彼が掃除よくやっている。俺もああやってやってみたいな、ああやってみるぞ!ただ、個性は自分の個性で生きようと。
いい関係であったが故に、2軒が少なくとも江戸時代から400年、東海道挟んでせいぜい6メートルしか離れてないところが、2社が健全に経営できている。これは、いろんなことがあった中でも、助け合うとは言いませんけども、ライバルがあったおかげで2社が残れた。そして、この品質を高めることができた。それを八丁味噌として400年の間守ってこれた。これがすごく地域に貢献できたこと。少なくとも、岡崎の人たちが喜んでくれている。これが一番、事業でありますけども、社会貢献の一つかなと思います。
「地域や業界との絆」
まるや八丁味噌が行っている地域や業界での取り組み。
そこに込められた想いに迫る