Story ~長寿企業の知恵~ 「 言魂 」
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諏訪貿易 株式会社
言魂 ~心に刻む言葉と想い~

ナレーション

続いてのテーマは…「言魂」。
心に刻む言葉と想い。
強い想いと信念が込められた言葉には魂が宿り、人の人生に大きな影響を与える。
諏訪恭一が家族・知人・偉人から受け取った言葉、そこに隠された想いに迫る…!

石田:

続いては、言魂ということで、先代やご家族から言われた印象的な言葉、そこに隠された想いを伺いたいと思います。

諏訪:

はい。私、それほど意識してなかったんですけども、20年くらい前ですか、私幼稚園に行かなかったんですよね。まだ戦後、1942年生まれで、まだ学校45年が終戦で、まだその整備もされてなくて、家庭教師を両親がつけてくれたんですよね。その家庭教師の先生に、”良い子になる為の十箇条”っていうのを植え付けられたんですね。

一つ、人には親切に
二つ、普段は勉強し
三つ、身なりをきちんとし
四つ、よく寝て勉強し
五つ、いつも朗らかに
六つ、無理矢理勉強せず
七つ、なんでもよく食べて
八つ、やめたら後始末
九つ、根気でやり通し
十で、とうとう良いこども
と。

朝岡:

あははははは(笑)すごーい!

諏訪:

で、それ、やはりその一番目の”一つ、人には親切に”っていうのがやっぱり非常に大事だというふうに思いました。私、自分で言うのはおこがましいですけど、やはり”一つ、人には親切に”それを守ってきたなっていう、それをすごく歳とってからですね、感じて、やっぱりそれは大事で。特に、逆境に陥った方を親切にするとかそういうことはものすごく大事でですね、その方にまた助けられるとかそういうことがあってですね、私、簡単なことのようだけども、それを大事にしてます。
それからもうひとつ、” 二つ、普段は勉強し”なんですけども、勉強もこう所謂学校の勉強じゃなくて、自分の仕事のこの勉強とかそういったことをやっぱりやってきたから、この本も書けたんじゃないかなと。ただ、“無理矢理勉強せず”とかね(笑)”よく寝て勉強する”。それはやっぱり大事で、眠たいのにしてても頭に入らないし、世の中のその「よく勉強しろ、勉強しろ」ってお母さんたちが言ってるけども、その無理して勉強する必要ない、嫌な時は遊んだほうが良いと。
で、私やっぱり、中学校の時に校長先生が「よく学び、よく遊び」ってことを言われてたけどやっぱりその、人間ってそういうことが、バランスが大事なんじゃないかなっていう、それをきちんと子供に教えてる、なんと言いますか…良い言葉だなと思っています。
もうひとつ、それとは別に、よく私アメリカに行ってた時に、飛行機が今みたいにニューヨーク直行便じゃなくて、アンカレッジとかフェアーバンクスにとまって。

朝岡:

まだね、中継があった時ね!

諏訪:

みなさんも行かれてると思うんですけど。その時にアンカレッジだったかフェアーバンクスの空港に、ことわざが書いてあったんですね。「全ての理想は我々自身の中にある。それに対する諸々の障害もまた、我々自身の中にある。」という。確か、カーライルっていう方の言葉だと思うんです。それ非常に私、こうそうだなと思って、心に留めているんですけども。やっぱり全ての理想ってのは自身の中にある。でも、それに対する諸々の障害もまた、自分自身の中にある。っていう、自己を強く持つっていうか、出来ないのは自分が悪いんだという、そういったことをですね、まぁ本を書いてると長丁場になりますよね。そうすると、そんなことをちょっと思い出したりしてありますけど。まぁ、その他、「良いときには良いときなりに、悪いときには悪いときなりに」。これやっぱり自然に従わなくちゃいけないし。
あともうひとつだけ加えると、これは座禅を私40歳の時からやってるんですけど、その時のそれは禅の先生で特に僧侶とかそういう方じゃなくて普通の方だったんですけど、その先生にですね、「天は無情、無事象。人は到達現状。私は一生懸命」という。天というのは、自然と。自然は無情。無情というのは、常はなくて常に変化してね。それから、無事象というのは、人は主体性はなくて他からあらしめられているに過ぎない無事象。それから、で、人というのはその出来た人っていうか、お釈迦様、一言で言うとお釈迦様。そういう出来た人っていうのは、もう無になって到達して。で、現状っていうのは、今ここを成し遂げると。そういうそれが理想なんだと。それで、ただ私は一生懸命やるんだという。「天は無情、無事象。人は到達現状。私は一生懸命」っていうその言葉もですね、いつもこう自分の中に留めおいて、そして、まぁ大袈裟に言うと、それを信念と言いますか、信念にして生きてる。そんな気持ちを持っています。