Story~長寿企業の知恵~ 「 伝燈 」
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片倉工業 株式会社
伝燈 ~受け継がれる伝統~

ナレーション

受け継がれる伝統
創業以来、代々受け継がれている書物や品物・・・。そこに隠された想い、物語とは・・・?

石田:

続いて、片倉工業さんで代々受け継がれているもの、品というものはございますか。

佐野:

これはその一部なんですけれども、片倉工業の商標でございます。これは海外に出すときに使われていたものですけれど、

石田:

この方が初代…

佐野:

はい。その中にですね、当時使われていた商標の、生糸の商標がございます。その生糸の商標がたくさんあるんですけれども、それが私にとっても会社にとっても宝ですね。

朝岡:

日本の輸出製品の看板ですというのが商標から感じますね。

佐野:

明治の初期にはですね、まだまだ製品が均一化されていなかったものですから、片倉の商標が付いたものが安定したいい製品であると証明されておりましたので、そういった点である意味では、金看板だったということが言えるかと思います。
これ自身見ていくと衣装的にも素晴らしいのがあるんですよね。戦争中は…またその時代に合ったデザインがありましてですね。

石田:

日本らしさが出てますね。侍の絵ですとか…

朝岡:

デザインの歴史としてもすごく興味深いですね。

佐野:

そうなんです。個人的にもですね、時間ができたらこれを整理してですね、一冊の本にしたいと考えております。

石田:

この生糸商標というのはどれくらいあるんですか。

佐野:

私ども最盛期には60以上もの工場がございましたので一つの工場でいくつかの商標を持っておりました。したがって60工場の数倍はあったかと思います。

朝岡:

現在も使われてるんですか?この商標は。

佐野:

はい。社章にも使われておりまして。

朝岡:

(資料を見て)これですね。

佐野:

社章の場合は周りが生糸の枷糸と言って縒った糸をですね、これで丸二十を囲んでおりますけど、そういったいくつかの“縦の糸と横の糸を結ぶ”という片倉の精神にも基づいているわけですね。

朝岡:

縦の糸と横の糸を結ぶ。なるほどね。これすごいデザインですね。貴重なものをありがとうございます。

石田:

優れたデザイン…どなたが考えたんですか。

朝岡:

片倉工業デザイン部ってのがあるんじゃないですか。

佐野:

当時は工場ごとにこういったデザインを起こしてましたので、工場長の威信をかけてやっていたんだと思うんですよね。工場長ごとの。

朝岡:

なるほど。文化も持ってますね。